レザークラフトに挑戦
No.20
2021.12.05
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【 レザークラフトと言えば刻印! その4 】
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樹脂刻印の自作に時間が掛かってる様に見えますが、ここで紹介してる内容は、実は2021年の夏〜秋ごろのお話です。
敢えて季節のお話をするのは、そう、レジンの硬化速度が、気温が下がって来た12月の時点とはまるで違うから、なのです。
・・・ええ、間違いなく、どうでも良いですねw
さて。
前回、完成した樹脂刻印を使うにあたって、2つほど大きな問題が浮上してきました。
1.均等に力を加えられず、文字がぼやける。
2.刻印したい場所に正確に押せない。
この二つの問題を解決していきます。
【目次】
・樹脂刻印はちゃんと使えるのだろうか?
・試行錯誤してみる。
・狙った位置に刻印できたw
まず第一の問題ですが、これは樹脂刻印の背面側の形に問題があるのです。
どういう事かといいますと、刻印面は一生懸命作ってるのですが、その反対側は流し込んだレジンが勝手に固まったままの状態。
なので平面でも水平でもなんでもない、ガタガタの面になってるのです。
そのガタガタの面に力を加えると、当然ですが、正面に加わる力も分散されてしまいますので、つまり背面側をちゃんと平面にすれば良い訳です。
はい、解決w
・・・それで解決すると思ったんです。この時は。
予想外の試行錯誤になってしまったので、余裕をもって経過を写真に残すことが出来なかったのですが、実は、背面を平面かつ水平に削ることは、想像以上に困難でした。
一応、どうにか平面には出来ます。ですが、正面側の文字と平行かどうか?はまた別の話で、何度も微調整を繰り返したのですが、レジンがなかなか上手く削れません。
そこで、レジンを削るのは諦め、背面側にパテを盛って、改めて削る事にしました。
硬いパテを選択。
DIYでの補修用に使ってる、硬度の高いLOCTITEの多用途補修パテを選択しました。樹脂刻印の背面部分にはかなり強い力を加えるので、それなりの頑丈さが必要です。
硬いので削り難いと思われがちですが、樹脂特有の微妙な柔らかさがあるレジンよりは、逆に削り易かったりします。不思議ですよね。
水平を確認。
・・・水準器、買っておいて良かったですねw
と言う訳で、背面部分の修正が完了したのですが、これで実際に刻印してみた所、なんとなんと!
当然ながら、この背面のどの場所に力を加えるか?で、結局同じ問題が浮上ww
そりゃそうですよねw
幾ら平らにしても、その面全体に満遍なく力が加わらないと意味がありません。
そこで!
閃いたのが、この背面側に金属の板を張り付ければどうか!?というものでした。
余ってたステー金具
ダイソーで買ったと思われるステーがありましたので、これを貼り付ければ・・・
いや、同じやんww
え?でも! いや、しかし・・・ う〜む・・・
・・・うん。同じですねw
でもまぁ、鉄板を貼るというのは、かなり良いアイデアではあるのです。
この鉄板を貼って、ある程度正確に鉄板の中央を押してやると、かなり平均的に圧力を加える事が出来る、というとこまでたどり着きました。
とりあえず、まだ夏の暑さが残る2021年の9月初め。
近所のホームセンターの金具コーナーで、あーでも無い、こーでも無い、と一人でブツブツ言いながら長時間、良さそうな金具を探しましたw
色んな金具を仕入れてきましたw
色々と悩みながら、何となく使えそうな金具を買ってきました。本来、何にどう使う部品なのかは全く判りませんw
目的は樹脂刻印の背面全体をを均一な力でに押せる道具の自作です。
これらの金具類をどうにか組み合わせて目的の道具が作れ無いかどうか色々とやってみることにしました。
う〜ん・・・・・違うか。
こういう感じかな・・・
組み合わせを考えながら、何が重要なのか?を確認。
実際に刻印する時は、自作の菱目打ち機を使うのですが、その圧力を一点で受け止めて、下に設置する樹脂刻印に伝わる構造になってるかどうか?です。
結局、これで良さそうw
色々と使わずに、最小限の組み合わせだけで良さそうです。この平らな金具の中心部分に、菱目打ち機の先端を合わせて押せば、下の「凸型」の金具に全部の力が伝わりそうです。
樹脂刻印の背中側は硬質のパテで平らに馴らしてあります。
金具同士をネジで合体固定。
実際に使ってみます。
・・・なかなか上手く押せました・・・が。
思った以上に上手く押せました!
気になるレベルの圧しムラもなさそうです。
・・・にも拘らず、何に引っ掛かってるかと言いますと、圧力を掛けた時に、ドリルチャックと接触する平らな金具が、かなり歪んだんですよね。
金具が曲がった分だけ力が逃げてる訳で、それが無ければもっとクッキリした印影になるんじゃないか?と。
それと。
やはり、、狙った場所に打ててないんですよね、これがw
もうゴールは目の前な気がするのですが、どうにも正解が見えて来ないんですよねw
この辺りの部品でどうにか・・・
平らな金具を2枚重ねにしてみたり、そこに金具との接地面を少しでも増やす為に、高ナットを接着してみようかな・・・、なんならそれに両切りボルトを組み合わせると、ドリルチャックに装着できそうな・・・などと考えながら試行錯誤。
更に色んな金具やネジ類を仕入れて検討w
この手の金具とかネジって、100円とか200円とかなんで、決して大きな金額にはなっていません。ネジとかは、そもそも膨大なコレクションを持ってますしw
ですが、正解が判らないまま部品を買うのは不健康なので、どうかこの辺で解決できたらなぁ・・・とw
そして。
お!なんか良さげw
色々と組み合わせてる内に、なんとなく良い組み合わせになりました!
試しに使ってみると、かなり綺麗&スムーズに刻印することに成功!!
遂に出口が見えてきましたよ!
必要な金具類を用意。
適当に組み合わせた金具類ですが、とうとう正解が見つかったので、その方向で完成させる事にしました。
おおっ!いいですねー!
色んな金具を試してる内に、どうにか完成しました!
ドリルチャックに取り付ける事が可能なので、安定した圧力を掛ける事ができます。
しかも刻印サイズに合うように、大小の2種類を作ることに成功。
あとは、狙った位置に刻印できれば完成ですw
実はこの、「狙った位置に刻印出来ない問題」はここまでの試行錯誤中に答えが判明していましたw
要するに、この問題も、樹脂刻印の形をちゃんと整えて、実際の文字の位置が、外から判る様にすれば良かったのです。
原型を作る時には、そこまで考えが及ばず、何となく石粉粘土の塊を適当に作って、文字の事ばかり気にして、外形はそのまま複製してたので、完成した樹脂刻印の外形も適当なままだったのです。
なので、実際に刻印しようとすると、背面側からは、表面のどのあたりに文字があるのか全く判らない、という頭の悪い事になってたのでしたw
均等な力で押せないのと原因が同じですねw
一つの原因で、2種類の不具合が発生してた、という訳です。はい・・。
文字の位置が判る形に修正。
外形の修正はもちろんですが、さらに、文字位置が前後左右からも確認出来る様に印をつけましたw
よーく考えたら、実印クラス以外は、普通のハンコにも文字の向きが判る様に印が付けられてますよね。
そしてそして。
更によく考えてみると、刻印に興味を持って最初に買った、アルファベット刻印のセットを試してみた時に、文字位置が把握できずに失敗しましたが、既にそこにヒントはあった訳です。
問題解決!
中央の、丸で囲んでる部分に刻印出来ていますが、これはボールペンで円を書いてから、そこを狙って刻印してみたのです。
正確に円の中に打てました!
革に残った色味からも、必要な圧力は加わってる様です!
とうとう自作の樹脂刻印が完成しました!
しかも専用の道具まで作ってしまいました!
自作の樹脂刻印編、まだもう少し続きますw
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