「太陽系戦士ガルダン?」[2004/04/03] :旧コラム復刻版 その3

はぁ・・・。何故か「ガンプラ・ネタ」が続いている訳ですが・・・。

さてさて、今回は横道に逸れてみます。(大した横道ではありませんが)

管理者 註:原稿の中の不適切な表現と思われる部分は取り消し線で誤魔化しました。(笑

「ガンプラ・ブーム全盛期」だった'82年当時の取り憑かれた小学生達は、今ではちょっと
信じがたいのですが、近隣の各模型店の商品入荷日を詳細に把握していて、入荷日には、
模型店に早くから集って、お目当ての「ガンプラ」が入荷され、店頭に並ぶが早く、
我先に取り合えず何かをゲットし、レジへと向ったものです。
(商品を選ぶ余裕はあまりありませんでしたね〜ガンプラならとりあえず何でもOKでした。)

そんなブームが加熱する中、悲劇は起こりました。

時間さえあれば模型店へ行って、無いとは判っていても「ガンプラ」を探す毎日でしたが、
ある日、とんでも無いモノを発見しました。

見た目は限りなく「ガンプラ」に近いプラモデルで、箱の大きさ、パッケージのイラストの雰囲気、
定価¥300というところまで同じ。確かにガンダムに登場するモビルスーツ達は、
「ザク」とか「グフ」とか「ドム」という、非常にあっさりしたカタカナ2文字のネーミングでしたが、
その日、発見した奴も「ドン」とか「マグ」とか・・・。

タイトルには「ガンダム」とほぼ同じデザインで、こう書かれていました。

「太陽系戦士ガルダン」と。

正直言って、小学生といっても高学年だった私達仲間は、そんなことで間違えるハズも無く、
悪どい商売してやがんな!誰が買うの?」程度で、一蹴してしまいました。
しかも、念のため、
(これは、もし中身もホンモノと同じくらい、いや、せめてパッケージイラスト通りのものであれば、
既に改造技術を持っていた私達なので、改造して「ガンプラ」にする、もしくは改造用パーツとして、
購入することもあり得たのです。それ程までに「ガンプラ」は手に入らなかったのです。)

箱を開けてみて唖然としました!パッケージイラストとは程遠いロボットの、しかも「ガンプラ」とは
比較にならないほど少ないパーツ数。(ロボットを前後に分割しただけで、恐らく作成時には、
全面パーツと背面パーツをくっつけるだけで作業終了となりそうな・・・。
今のお菓子の"おまけ"の方が数百倍も立派です。断言!)

とても¥300の価値があるとは思えない、本当の意味で「子供ダマシ商品」でした。

さて、「ガンプラ」入荷日には、朝から多くのファンが模型店に並ぶのですが、小学生低学年の場合、
当然、親が駆り出されていました。(購入率を高める為に単に人手を増やす作戦で駆り出されている
こともしばしばでした(笑 )

いざ!開店!

同時に目的の陳列棚へなだれ込む子供&大人達。

私は悲劇を目撃してしまいました・・・。

恐らく小さい子供さんに頼まれて並んでおられたであろう、年配の人が何人も、
既に素早い子供勢が「ガンプラ」を跡形も無くレジへと運び去った後で、あろうことか
「太陽系戦士ガルダン」シリーズをレジに並べ満足の笑みすら浮かべて、この日の苦労談
を互いに話し合っている姿を。

心が痛んだ私は、その後の展開が非常に気になり、しばらく見守っていました。

すると、その犠牲者の一人は、危ない為(?)か店外で待っていた子供さんに、意気揚揚と
ガルダンシリーズの箱を手渡し、狂喜と感謝の声を受けとる代わりに罵声と泣き声をGETしました。

また、別の犠牲者は、電話で自らの快挙を家で待つ我が子へ報告していたのでしょうが、
会話が上手く成立しない為か、電話口に向って何か叫んでいました。

最大の悲劇として私の脳裏に刻み込まれたのは、小学2年生くらいの男の子が、犠牲となった
お母さんから受け取った箱を、さも嬉しそうに小脇に抱えて去っていった姿でした。
(もし、翌日、学校であの箱を友達に見せびらかすようなことがあれば、あの子の家庭、
果ては人生が不幸なものとなったに違いない・・・)

「母さん!これは戦争なんだよぉぉ!!」と母親に泣きながら叫ぶアムロ・レイを思い出します・・・。

そして悲劇は対岸の火事ではなくなりつつありました。

「付け売り「抱き合わせ販売」と言えば「ガンプラ」です。

当時、「ガンプラ」は羽が生えでもしたように売れに売れまくったのでしたが、
その勢いに乗って売上を伸ばしてどこが悪い!?と誰かが言ったか知りませんが、
一部のプラモデル店では、長期間不良在庫となり果てていた全然無関係の商品と
「ガンプラ」をセットにして販売を始めました。

これは私達の様な一般的な小学生には非常な痛手でした。だって・・・。

そう!「ガンプラ」なら¥300で買えるハズが、セットになることで、¥1,000とかに
なってしまう訳です。しかも欲しくも何とも無い、「お城」とか「茶店」の模型とか
何で買わなきゃならんのですかぃ?というか、結局予算オーバーで買えなかったのですが・・・。

そして・・・。予想通りで申し訳ありませんが、あの「太陽系戦士ガルダン」と、
ホンモノの「起動戦士ガンダム」の抱き合わせが開始され始めました。
(後に風の噂で聞いた所、なんでも、問屋さんの時点で小売店に対して、抱き合わせを
行った為、小売店は止むを得なかった、といいますが、全てそれが原因とは思えません。)

言っちゃ悪いですが、「太陽系戦士ガルダン・シリーズ」のプラモデルは、お菓子のおまけ以下
間違っても欲しくない、「お城」の方が何倍かマシだったのに・・・。
今回、懐かしい「ガンプラ」と再開した為に、あのすっかりトラウマの 「太陽系戦士ガルダン」
を思い出し、早速、ネットで検索開始!!

おお!でるわでるわ!
(試しに「ガルダン」というキーワードでGoogleで検索してみて下さい。マジで感激しますよ!)

ちなみにリンクフリーだったので、大変素晴らしい情報源となったサイトをご紹介!
DEATH'S ROOMの中の、
ここに写真が!あります。

そういった秀逸なサイトを巡って得た情報によると、何でも、この「ガルダン」は、本家のガンダム
ブーム以前には、「違う名前」で販売されていたらしく、その時点では「マジンガーZ」とかの
パクリ 雰囲気万点の商品であり、さらにそれ以前には、大ヒットSF映画「STARWARS]を
パクった 参考(?)にした「スペースコンボイ」という架空(!)のシリーズの
プラモデルとして販売されていたらしいのです。(パッケージのデザインは変わっても中身は全く同じ・・・)

いやぁ、実に多くの人々の心的外傷思い出 となっていた逸品だったようです。

他にも「モビルフォース・ガンガル」というこれまたアレな商品もあったそうですが、
こちらは全く知りませんでした。

いやぁ、大変な時代だったのでした(はっはっは・・・)

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Last Update : 2007/09/27