レザークラフトに挑戦
No.19
2021.12.02

 レザークラフトと言えば刻印! その3 



 ・・・いや、いい加減、レザークラフトをやれよ!って話になりますが、まぁまぁ、そこはそれ、こちとら形から入るタイプなもんで、色々と段取りが好きなんですよねw


 型紙とか材料の革を眺めてると、ここに刻印を押したいとか思ってしまい、それを先延ばしにして刻印無しで作っちゃうと貴重な革素材が無駄になっちゃうなぁ・・・とか考え始めてしまい、そうなると作業が進まなくなるのです。ええ。


 なので、ここはどうにか先にクリアしておきたいのです。はい。


 前回までの実験で、ポリウレタン・レジンを使うと、かなり使えそうな硬度の樹脂刻印を作る事が可能だと判りました。


 という事で、いよい実際に使う為の刻印を作っていこうと思います。


 それには、まずちゃんとした原型を作る必要があります。ええ。

 前回までは、実験の結果が知りたくて、適当に作った物でやってきましたが、今度は真面目に取り組みます。 



【目次】


改めての原型作り

樹脂刻印 量産型の生産

完成したものの何か違うw



 
 さて、もう少し真面目に取り組んでいくので、ロゴのデザインから始めます。

 前回までの実験では適当なフォントで適当にタイプしただけの文字列を使ってましたのでね・・・


 なんせ自力で彫っていくのですから、複雑なデザインは却下wして、できるだけ直線的なものを考案してみますw

FIFPLUS LOGO

copyright 2021

 一応、著作権を表明しておきます。それと、商標登録を申請することにしました。

 
 ロゴのデザイン案ですが、基本は同じですが、どうにかこうにかこれらの組み合わせに絞ることに。


 要するに、こうやって色んなデザインを考えたり、そしてそれぞれ色んな大きさで作りたかったりするのですが、それらを全て業者さんに依頼すると、合計で何万円もの予算が必要になる訳です。

 がしかし、これが自力で出来れば、色んな試行錯誤が出来る訳で、なんとか自作出来ないものかと、こうして試行錯誤を繰り返してる訳です。


 さて。


 今回、原型を作るにあたっては、パジコの石粉粘土を採用することに。加工し易く扱い易い粘土という事で定評があります。

 実はラ・ドールという石粉粘土を買ったつもりだったのですが、間違ってラ・ドール プレミックスという石粉粘土を買っていました。

 が、正直、違いがよく判らないので、まぁこれでやってみることに。

ラ・ドール プレミックス

パジコ ラ・ドール プレミックス

 
 刻印にする文字が入る程度の小さなブロックを作って、文字を転写して彫っていくのが目的なので、平らな面が出来る様にして、そのまま数日間掛けて完全に固めます。

石粉粘土 下地

謎の塊たちw

 こんな感じで数日間放置して、しっかり乾燥させて固まったら、文字を転写して彫っていくことになります。

 平らな面に押し付けたまま乾燥させたので、一面だけは平らになってるハズだったのですが、乾燥時の収縮によって、割とガタガタになりましたw


 なので、転写前にヤスリでちゃんと平面を作り直しました



水平方向に反転させた文字を、カーボン紙で転写。


 この文字の周囲を削っていくのですが、まずはデザインナイフや彫刻刀で大まかに削っていきます。

 まぁ大抵の場合、細かい部分で何かしらミスしてしまい、そこで心が折れてしまう訳ですが、今回はここで新兵器を投入しました!


 ゴッドハンド ビットブレード

ゴッドハンド ビットブレード

これは良い物なのです!


 これは手頃なお値段ながらも、篆刻にも使える、極細の彫刻刀とドリルです。 ドリルは別の用事で必要なので、ついでに購入。丸型も買えば良かった・・・


 それに加えて、amazonでおススメされたので、これらを装着する為の、ちょっと格好良いピンバイスも衝動買いしてしまいました・・・w

ピンバイス

格好良いです!


 ピンバイスに付属してたドリルは、今回は全く出番がありませんが、まぁいつか使う事もあるでしょうw 工具としてはとてもお買い得だったのです。しかも、実は既に活躍しています。


ゴッドハンド ビットブレード ピンバイス

頼もしい新兵器たちw

 これらの工具が無いと、恐らくここから先へは進めず挫折してた思いますので、これらはガッツリ宣伝させて頂きたいと思います!





 さてさて、細かい文字を彫っていく訳ですが・・・


 これは凄い!

レジン 複製 原型作り

サックサクです!

 
 なるほど!さすが石粉粘土だけの事はありますね!

 メチャクチャ彫り易い!!というか、その為のラ・ドールなのですけどねww


 そしてまた、今回投入した、新兵器の使い易さですよww

 この作業には必須工具だと断言出来ます。



 ビットブレードのお陰で思った以上に上手く原型が作れたので、そそくさとシリコン型をとっていきます!

レジン 複製 シリコン 型取り

もう手慣れたもんですw


レジン 複製 シリコン 型取り

はい!完成!!


 石粉粘土、凄い!彫り易かったのもそうですが、放置し過ぎてすっかり扱い辛くなってるシリコンでも型が綺麗にとれました! いや、これはMr.シリコンが凄いのかw


 いや実にいいですねー!


 では他のデザインも作っていきます。


レジン 複製 原型作り

サイズがもう一回り小さいデザイン。


 文字が小さくなると、当然ながらその分、難易度は増しますが、ともかく彫るのが容易なので、作業が文字通りサクサク進みますw

レジン 複製 原型作り


 そう言えば、オーダーメイドの刻印に、高さ何mmという表示があったりしたのですが、自分で作ってみてその意味が判りました。

 この、彫りの深さというか、文字の高さ?の事なんですね。

 で、2mmとか3mmが基本な様ですが、当然ながら、美しい印影の為には、確実に押したい部分にだけ圧力が加わるので、より深い方が良いです。彫りが浅いと、文字以外の跡がついたりしかねません。


 しかし、金属や強度のあるアクリルの場合はいざ知らず、今取り組んでる素材の場合は、刻印自体の強度の問題が出て来そうな・・・。

 あまり文字と背景の高さの差が大きいと、文字の部分が弱くなってしまい、破損に繋がる可能性が大。


 今回は、とりあえず破損覚悟で、敢えて3mmで作っています。

 これで破損する様なら、2mmの原型を作り直そうと思います。




 他のデザインも続けて掘り進めます。

レジン 複製 原型作り

全体のサイズを調整


 機械では無く手彫りなので、どうしても歪になってしまう部分が出てきますが、それも味だという事にして、ここで立ち止まらずに先へ先へと進みますw

レジン 複製 原型作り

地道な作業w


 サクサクと削れるので、作業自体はかなり短くて済むのですが、細かい部分を彫っていくと集中力が途切れてしまうので、5分とか10分以上は作業しない様にしましたw

 私の悪い癖なのですが、集中力が切れると、細かい部分がどうでも良くなって、どうしても適当になっちゃうんですよね・・・

レジン 複製 原型作り

集中力が持たないので少しずつですw


 原型が出来れば、即座にシリコンで型を取ります。石粉粘土は、削り易いのですが、それはつまり壊れ易くもある訳で、多少気になる部分があっても、それはレジン複製の方を修正する事にして、ともかく複製を作ります。

シリコン 型取り

どんどん作業を進めます。


 そんなこんなで、遂にレジンの複製が出来たので、実際にヌメ革に刻印してみました!
 

樹脂刻印


・・・まぁまぁ良く出来たのかな。


 う〜ん・・・思った以上には良く出来たのですがね・・・


 どうも均等に力を加えるのが難しいです。


 それと・・・狙った場所に押せてないんですよねw



 更に大き目やつを刻印してみました。

樹脂刻印

印影・・・薄っw


 一番上のは、最初に実験で作った時の奴ですね。 実験中だったので、力加減がバラバラで、文字列の中央が薄くなった点は無視してたのです。

  で、その下のが今回の分ですが、面積が大きくて力が分散して印影が薄くなってしまった上にやはり均一に力が掛かってないので文字の端が消えそうです。


 これはちょっとスルー出来ませんよね。


 均一に力が加わらない問題は、どうにか解決しておく必要がありますよね。
 
 
 それと、押したい場所に押せてない問題が、何気に深刻ですw


 
 どうやら樹脂刻印は作れましたが、綺麗に刻印するには、何かもう少し知恵が必要な様です。

 まだ次回も続きますw

 







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