レザークラフトに挑戦
No.14
2021.11.04

 パスケースに挑戦 その1 


 最終的には長財布くらいのサイズの作品とかを思うがままに作れる様になれたら良いなぁ、という感じで色々と物色を続けている段階です。

 幸いにも、日本はコロナ禍が収束した様なので、かなり活気が出てきましたが、こちとら何せ、収入が途絶えたままの状況なので、そんなに自由に素材を買って来たり、勉強中、練習中とは言え、そもそも革は安くは無いので、あまり無駄には出来ません。

 なので、練習として何か作ってみるにしても、捨てる前提でホイホイ作れるほど余裕はありません。

 いや、結果的には捨てるしかない様な、失敗作が大量に出来てしまう事は百も承知してるのですが^^;



【目次】


パスケースの型紙

この曲線は無理・・・なので、新兵器投入w

ちょっと設計変更することに。




 

 レザークラフト用品で有名なパレットさんで、色んな型紙が安価で販売されてる事を知りました。数百円とかですね。


 私はド素人なので、そもそも何かをデザインしたり、その作品の為の型紙を、自分で一から作るのはハードルが高過ぎます。なので、最初は裁断済みの材料付きの初心者用キットでコインパースを作ってみたのでした。

 やってみた結果、型紙があれば、 材料を自分で裁断して作品を作れる事は判りましたので、型紙さえあればどうにか作れそうです。簡単な物ならば、ですがw

 ちなみに、ネットで型紙を無料提供してくれている作家さんも大勢いらっしゃいますので、良さそうなのがあれば挑戦したいですが、まずは正式にお店で売られてる物でやってみる事に。

 今回、無料の物を利用しない理由ですが、「権利」の部分で色々と複雑な事があったり無かったりするからで、ちょっとややこしい事があるんですよね。もちろん、ちゃんと利用ルールを明記してくれてる作家さんも多いです。

 ただ、中には、自分で作るのは良いけど、作った作品を売っては駄目だとか、WEBで紹介したり、なんなら似てる物には権利を主張しますよ、とか、そういうルールが色々とあったりする場合もあります。

 初心者である私は、その辺のルールが良く判らないので、むしろ数百円とかなら、お金を払ってでも、お店で販売されてる物で、その辺の問題がしっかりクリアされてる方が気楽なのですw


 で、選んだのが定期入れ。つまり、パスケースですね。

 教材という観点から見ると、コインパースと違って、金具類の取付工程はありませんが、曲線の裁断や、複数枚の素材の貼り付け、美しい縫い目を作る、といった工程がありますので、今回はこれで勉強してみようと思います。


 この型紙シリーズですが、種類がかなりあるので、これからの為に気に入ったデザインのものを幾つか買ってみましたので、それらはおいおいチャレンジしていく予定です。





 

 さて、まずは型紙の原紙をコピーして厚紙に貼り付けて切り出して型紙を作り、革に形を写していきます。




残ってるヌメ革の端切れがギリギリ使えましたw



 この特徴的なデザインの部分、残ってた端切れを無駄にする事なく使える事が判り、ちょっと嬉しかったのですが、よくよく見ると・・・・・これ、型紙通りに切り出すの、難しくね???

 型紙は、デザインナイフで切ったのですが、左右対称に切れてないんですよね・・・

 紙を切る事すらまともに出来ないのに、革を切るのは、今の自分にはちょっと無理w

 以前の、コインパースの時には、緩やかな曲線だけだったので、「別たち」の練習がてらどうにか裁断できましたが、今回のコレは、上辺にあるRの小さい曲線と、もう一つ、ほぼ同じRの半円の切り抜きです。

 一応、100均の端切れで練習してみましたが、まぁ、全くの無理ゲーww

 ただし、そうは言っても、こういう裁断は今後も出て来るでしょうから、どうすればクリアできるのかネットで調べてみました。


 基本的には、専用のポンチ等で打ち抜くようです・・・w


 当然、専用の物を作ったり買ったりする訳にはいきませんので、どうにかならないか更に調べた所、安めの半円形のポンチを幾種類か持ってると、大抵の場合はその組み合わせを工夫する事でどうにかなる、との事でした。


 なるほどなるほど。


 ちゃんとしたお店で買えば良いのですが、それはそれでちょっとお値段が・・・ね。

 例えば、上で紹介させて頂いた、パレットさんとか、その他の有名なお店とかの信頼出来るお店だと、商品の品質的には安心して購入出来ますが、当然その分、多少はお値段的にもそれなりにする訳です。

 予算に余裕があって、絶対的に必要な物であれば、絶対に品質重視を最優先にしなくていけませんが、今の所、いつ飽きるか判らない趣味な訳ですし、予算に余裕がある訳でも無いので・・・。


 はい。


 安物買いの銭失い誕生の瞬間ですw



 安い道具のネット通販での購入は常にギャンブル的な事になるのですが、今回は他に解決方法が無さそうなので、まずは安い物をピックアップして、色んな低評価のレビューをしっかり見た上で、低評価の原因が自力で解決可能なものかどうか?よく確認してから購入してみました。

 余談ですが、私はネット通販で物を買う際は、昔から何でもこうやって判断してるのですが、それでも時々やらかしてしまうのです・・・w



 比較検討を重ねた結果、初めてのお店でこの3本セットのものを購入。

 他にも幾つか候補があったのですが、自分の環境や必要性に合いそうな候補の内、判り易い低評価の物を選択しました。


 低評価の原因は、「切れない」という基本的なものw


 ところが、そんな低評価の中に、「研げば切れますが・・」的な意見を幾つか発見したので、なるほど、研げば切れると判ってるなら、研いで使う前提で買えば良いいんじゃね?という事になります。



 とりあえず、届いた物をそのまま使ってみました。



・・・予想以上に切れませんでしたwww


 研いで使う前提で買ったとは言え・・・切れないにも程がありますねぇww

 ちなみに、上辺の曲線はデザインナイフで切ったものです


 いや、これはこれで良いんです。全く問題ありません。

 それを理解して買ったのですからねw



 ただ・・・そうですねぇ、なんて言えば良いのか・・・いや、これで成立してるのだから、それはそれで良いと思うのですが、「切る道具」が切れない状態で売られてる事について、やはりなんと言いますか、モヤっとはしますよね。

 逆に、めちゃくちゃ語弊はありますが、銃刀法で厳しく規制されてる筈の、結構な刃渡りのナイフとかは、バリバリ切れる状態で売られてますよね?刃を付けて研いでありますとか書いてあったりしますからねw ま、余談ですけどねw

 せめて、こういう実用的な道具は、ちゃんと切れる状態にしてから販売するなり、この手の道具は、自分で研いでから使う道具ですよ、という事をちゃんと謳っておくとか、もう少し、こう・・・やりようがあると思うんすけどねぇ・・・無いのかなぁ。



普段から包丁とか彫刻刀とかを研いでますので慣れてます。


 そう言えば、100均で買った革ポンチも、研いで使ってますが、その事をどこかで書こうと思ってて忘れてますねw  またどこかの機会にまとめて書こうと思います。


 で、研いでみても切れなかった場合は、まぁ、またもやゴミを買ってしまったという話になるのですが、今回はどうでしょうか?




はい!サックサクに切れる様になりました。


 普通の刃物と違って、曲面を研ぐので、少しコツが必要ですが、まぁ、頑張って研げば良い訳です。

 切りたい曲線と、ポンチの曲線が一致するとは限りませんので、何度かに分けて目的の曲線を作っていく感じで調整しながら切っていきます。


 ヌメ革が濡れてるのは、ちょっとしたうっかりミスで、特に意味はありませんw




上手く切り抜けました。



サクッ!


 半円ポンチで曲線部分を切った後で、直線部分を「別たち」で裁断すれば、この通り。


 とても簡単に上手く切り抜くことが出来ました。


 という訳で、サクサク切れる様になるまで、少し研ぎましたが、そこまで大変ではありませんでしたので、買って良かった道具の一つになりました。






 さて引き続き、型紙通りに残りのパーツを作っていく訳ですが、厚紙に張り付けて作った型紙を重ねて眺めていると、どうも少し手を加えたくなってきました。



 まず、苦労して穴を開けた最前面のパーツですが、穴と底辺が近すぎて縫い難そうですし、使い難そうにも見えるので、折角作りましたが、これはもう一度作り直す事に。

 また、指定されてるよりも薄いヌメ革を使ってるので、ポケットをもう一つ増やせるんじゃないか?と思いました。

 そして何より、透明なパーツを追加することで、中が見えるパスケースにすることにも同時に挑戦してみることに。
 
  まずは、穴あきパーツの穴を少し上にずらして作り直しました。



些細な違いに見えますがね・・・w


 技術が無いので、まだ縫いシロが狭いと不安なのです。それと、使い勝手としても、穴部分を上にずらしたことで、中のカードを押し出す距離が少なくなり、多少ですが使い易くなるかと思います。

 次に、背面に透明パーツを取付けることにしたので、その型紙を自分で考えて準備してみました。




変なデザインw



 右側の型紙が変なデザインになってますが、どうしてこんな事になったかと言いますと、透明セルを取付ける為、中央部をくり抜いて窓を開けるのですが、その窓の四隅は丸くしたいのです。

 角を丸くする為に、革ポンチを使うので、その中心点に印を付ける為に、各角に変な形の出っ張りを設けてあるのです。

 あと、ノリシロですね。ノリシロの位置を、目打ちを使って革に印をつける為のガイドも兼ねています。


 この変な型紙に沿って、革に印を付けて加工していきます。




革ポンチの中心の印に合わせて、穴を開けていきます。




で、穴を繋げれば、角丸の窓が完成。




 はい。いいですねーw この調子でどんどん進めます。



 透明パーツですが、よく判らなかったので、とりあえずパスケース用として販売されてた物を買ってみました。そんな高価なものではありませんw というか、めっちゃ安かったです。


 パーツの切り出しが完了したので、今の段階でしかできない箇所のコバ磨きなどの作業を施しておきます。縫ってからでは不可能になる箇所が幾つもありますのでね。

 はい。

 パーツ類が揃いましたので、重ねて見てみましょう。


 一番後ろがちょっと大き過ぎるかなー、という以外はまぁ良い感じです。そもそも買ってきた型紙が元になってる訳ですしねw

 一番後ろが少し大きい理由は、ポケットを一つ増やした事と、キーホルダー用にハトメを取付けようという計画な為です。


 では床面を磨いていきます。

 今回は、初めてトコフィニッシュも試してみることに。

 トコフィニッシュは、通販で買うと送料的に高くついてしまうので、これまではトコノールを使ってきましたが、今回は送料問題がクリアできたので買ってみました。




まぁ、結果的にはどっちでも良いかなぁw


 使い易さでいえば、トコノールの方が粘度が高い分だけ塗るときにコントロールし易いと思いました。

 トコフィニッシュはサラサラなので、伸びが悪く、ちょっと扱い難い気がしたのと、乾燥していく過程で、革が反ってきました。トコノールはそういう事は無いですね。

 乾燥してしまえば、どちらも同じ感じです。

 もっと色々と作っていくと、もっと違いや使い分けが出来る様になるんだろうと思いますが、現時点ではこんな感じの感想ですw


 長くなってきたので、今回はここまで。

 次回に続きます。
 




 







COPYRIGHT 2021 INULAR.NET ALLRIGHTS RESERVED.