レザークラフトに挑戦
No.1
2021.06.23

始めてみようと思ったきっかけ -ハンドメイド作品と出会う-




 唐突ですが、レザークラフトに挑戦してみる事にしました。


 完全なるド素人が全くの一から始めてみます。


 全く何の知識も道具も一切持たない完全なる無の状態からなので、記録を残していこうと思います。

 近所にはレザークラフトを教えて頂ける教室も無さそうなので、基本的に全てネットで知識を得ながら、という事で新しいチャレンジ開始です。

 第一回目は、どうしてレザークラフトという、これまで全く何の縁も無かった趣味に手を出したか?というお話です。

 本当に何の知識も経験も技術も、誰の援助も無しに完全に思いつきで手を出してしまったので、どこで挫折するだろうか?という、我ながらそっちの方が興味ありさえしますが、どうなることやらw

 ちなみに、ガンプラについてはまだ興味を失ってませんw 気楽にプラモデルを作れる環境が整わないので我慢してます。



【目次】

 ・コロナ禍で心の余裕を失ってた時、ハンドメイド作品を買ってもらいました。

 ・ほんのちょっとだけ工夫をしてみました。

 ・なんか色々楽しい事に気が付きましたw




 実は、2021年3月。大阪のコロナ第三波が一段落した頃、手芸やハンドメイド作品のバザール 「OSAKAアート&てづくりバザール VOL.36」 に行ってきました。


 このイベントは、大阪の南港で行われる「OSAKAアート&てづくりバザール」と神戸国際展示場の「アート&てづくりバザール in KOBE」がありますが、両会場ともに、以前から家族で何度も足を運んで来たイベントで、自分達もいつかこういうハンドメイド作品が作れるようになれると良いなぁと、語り合ってたのでした。


 ところが、突然、それまでの生活を一変させられる事になった新型コロナ・ウィルスによるパンデミックによって、仕事が激減。あっという間に生活に余裕が無くなってしまいました。

 事業の為、生活の為、資金繰りや様々な支援を受ける為に役所などを駆け回る日々が続きます。

 どんどん無くなる貯金、全く見通せない将来、膨らみ続ける借金。この恐怖とストレスを肌で感じた人とそうでない人で、コロナ禍に対する感じ方は全く違うんだろうと思います。

 そんな、コロナ禍以前には想像もしてなかった状態に陥り、しかも1年以上もそれが続いてる状態です。


 そんな状況の中で、全く心の余裕を失っていたのですが、第三波での緊急事態宣言が解除された時、それまでコロナ禍によって開催が中止されていたこのイベントが久しぶりに開催されたので、何か気晴らしにでもなるかと家族で出向いてみたのでした。

 緊急事態宣言が解除されたとは言え、会場はお客さんの数がかなり少なかったのですが、しかし逆にそのお陰で、参加されてるハンドメイド作家んさん達の作品をとてもゆっくり落ち着いて見て回ることが出来たのでした。それだけでも随分と心が癒されました。



 で、この時に、たまたま非常にお手頃な値段で、革の小銭入れが売られてたので思わず衝動買いしてしまいましたw たった1つの作品を衝動買いしただけですが、物凄くストレス発散になったのは驚きでした。

 ・・・というか、こういうイベントは基本的に衝動買いを楽しむ為の物だと思ってはいますがw

 普段だと、革細工の品物って欲しいなぁと思っても、キーホルダーとか小さな物でも1000円くらいしますし、財布や小物入れの様な物だと数千円から数万円が普通ですので、そう簡単には手が出ません。

 ところがこの時は、妻が見つけて教えてくれたのですが、若干大きめな感じの小銭入れが1,500円というお手頃価格で、しかも色といいデザインといい、非常に私好みの作品だったので、妻の強い薦めがあった事もあって、それならば、と購入してもらいました。


 既に収入が絶たれてしまい、家計が困窮してる中でしたのでね。多少の蓄えを切り崩しての生活中ですが、こういう時の妻の強気にはいつも救われます。


 決して高級感溢れる革製品という訳では無いのですが、この素朴な感じのデザインが非常に気に入ったのです。非常に申し訳無いのですが、お店や作家さんのお名前は、イベント終了間際で少しドタバタしてたのもあって、つい失念してしまいました。

レザークラフト 小銭入れ

 ・・・できれば、いつか可能であれば、ジオン軍のマークを入れたいと思ってはいますw


 

 ところで。  (※ちなみに、この時点では「レザークラフト」という言葉さえ知りませんw)

 すっかり気に入って、買ってもらった革の小銭入れですが、自分のだらしない性格からすると、この状態のままポケットに入れて使う限り100%落としてしまいます。これまで何度となくそういう失敗を経験してますのでね・・・

 なので、普段から財布を含め、大事な物は落したくても落とせない(はぁ?)様に工夫してますw

 基本的には何かしらの方法でカバンや衣服と繋げておく様にしてるのです。スプリングストラップとかカールコードとかピンオンリールとか、まぁ何でも良いのですが、そういうツールで絶対に落としたり置き忘れない様にしてるのです。

 しかし、この時に買ってもらった小銭入れには、そういうツールを取付ける部分が存在しません

 何かしらの細工を施して、どこかにチェーン的な物というか、どうにかカラビナさえ取り付けられれば、後は何とでもなる訳なので、ちょっと細工を施してみる事にしました。

 という訳で、手元にある道具と材料 (以前に100均で買った合皮の端切れと、同じく100均のハトメ) でどうにかしてみよう、と考えました。この合皮の端切れとハトメは、全く別の用事で買って持っていたものです。


ダイソー ハトメパンチ

 が、ちょっと試してみたのですが・・・ぶっちゃけ、100均のハトメは却下ですね・・・美しくないw ハトメと専用の圧着ペンチを持ってましたが、これらはもう二度と使わない気がしますw

ダイソー ハトメパンチ

これでハトメを止めてみると・・・


ダイソー ハトメパンチ


表側はまぁ良いとして・・・


ダイソー ハトメパンチ

裏側がこんな事になりますw これでは使えません。


 財布のどこにどんな穴を開ければ、本体にあまり被害を出さずに、目的を果たせるか?しばし研究。

 本体のどこかに穴を開けるだけだと、表側か裏側の革1枚に穴を開けることになりますが、それだとバランスが悪く、そこを引っ張る形で使う事になるので、型崩れの原因になります。

 なので、最終的に合皮を二重にして、カラビナを取付ける為にハトメを取付たパーツを、財布全体を挟み込む形で取付る方法を思いつきました。




ハンドメイド レザークラフト 小銭入れ

適当に部品をでっち上げて・・・見た目や強度を考えたり・・・



スケッチしてみたり・・・

それらを基に紙で色々と試作したり、合皮を切ってみたり。。



やがて、方針が固まりましたw



合皮の強度を考えると、こんな感じがベターなのかな・・。


 という事で、 この型紙を採用する事にしました。 

 で、この型紙に沿って、100均の合皮を切ってみた所・・・



 はい。 ・・・アホですねー・・・orz

 型紙の表裏を間違って合皮を切り出してしまいましたww

 気を取り直して、もう一度切り出して、今度は、100均の物ではなく、ちゃんと手芸店で買って来たハトメセットの物を仮装着してみます。

 ハトメは、小銭入れのボタンと同じ、アンティークな色の物にしました。これは、ちゃんと裏側も美しいのです。

 尚、このハトメ・セットには取付用の金属金具や丁度良い大きさの穴開けポンチも付属していました。


 まだ実際には取付けませんが、当てがって見てどんな感じになるか確認してみます。




こんな感じのパーツを取付けると・・・



こんな感じになって・・・。

ハンドメイド レザークラフト 小銭入れ

一応はこんな感じになる予定。

 こうやってみると実に荒っぽいですが、一応はこれでイメージ通りなのですw

 という事で、この方針で実行に移る事にします。



 折角買ってもらった物に穴を開けるので、慎重に位置を決めていきます。



油性マジックで印をつけます。

 ところが。

 付属してた穴開けポンチでは全く穴が開けられなかったので、今度は100均で買った、穴開けポンチで穴を開けようとしたのですが・・・

 やはり、なかなか大変で、パソコンの振動防止の為に敷いてるゴム板を下敷きにして、金槌でガンガン叩いても全然穴が開きません。

 ポンチを握りしめて、上から全力でグリグリとやってようやく穴が開きました。しかも、かなり長時間掛かってしまいました。

 革ポンチって、使い方が間違ってるのかな・・・と疑問を覚えつつ作業を進めます。
 
 ※この時点で、穴開けポンチの使い方を全く知らなかったのですw 後日、一応、理解する事に。



薄い革なのに穴を開けるのは大変でした・・・


 何度も慎重に位置を確認し、遂に最初のハトメを取付。これでもう後戻りはできませんw

 ハトメ用の穴を先に開けて置くのか、各位置に取付ながら開ければ良いのか判らなかったので、慎重に何度も取付状態を確認した上で、先に全部開けてしまいました。




最初の1つを取付けた状態。正面はこうなります。



合皮の方の強度を考えて内側に巻き込ませています。


 次は背中側ですが、最終的に外に飛び出るカラビナ取付部の長さを確認しながら、こちらも慎重に位置を確認します。ハトメ穴を開けてしまってるので、ずれると最悪ですw



外に飛び出る部分のハトメは置いてるだけで止めてません。



位置を決定して背中側にも取付完了。

 外に飛び出す部分がカラビナを装着する予定の部分になりますが、もう一度、しっかり位置を合わせて、一旦、手芸用接着剤で接着。



ガンプラの塗装用に使ってたワニグリップで固定w



そして最後のハトメ取付完了。



背中側からみてもなんとかOK。


ハンドメイド レザークラフト 小銭入れ

一応は予定通りに完成しました。




 という訳で、ほんのちょっとだけですが革の小銭入れの改造が完了しました。



 ん〜・・・いや、判りますよ?w


 言いたい事は判りますが、この時点では、この財布を落としたくない、という事しか考えてませんのであしからず。


 これは、「レザークラフト」という単語すら知らず、ましてや、手を出そうなんて微塵も考えて無い時点での記録です。


 ちゃんとしたハンドメイド作家さんが丁寧に作った本革の作品に、安物の合皮で適当かつデザイン的には余計な物を勝手に取り付ける、という、もし作家さんが知ればお怒りになるであろう事をやっておきながら、個人的には、苦しい状況の中で買ってもらったこの小銭入れはとても気に入ってます。

 そして大切に使いたいが為、実使用的に必要な工夫だったので、非常に楽しく取り組めたのです。


 そして手元に、アンティークゴールドのハトメや革ポンチが残りました。


 ガンプラを作ったりする様な人は、割とこういう感じの金具とかも好きだったり、スチームパンク的なデザインに違和感は感じないと思うんですよね。

 まぁ、勝手な個人的意見ですがw

 で、何か、もっと使い道がないかな〜とかぼんやり考えたり、もっと他にやりようが無かったかな〜と考えたりし始めました。


 すると、少しづつ色んな情報が目につく様になってきます。


 他にも色んな金具があったり、そういう物を使って手芸作品やレザー作品を作るというジャンルがある事を知り始めます。


 そして自分の普段使いの革の財布を、今までとは違った目で見てみると、今回やった様な方法では無く、もっとシンプルかつスマートな方法があることを知りました。



端切れに取付の練習をしたハトメ。その横に新しい金具を付けてみた。

 自分の手持ちの革製品にはこういうリングが取り付けられており、ネットで検索すると、数百円で10個くらい、という特に高くも無い金具が売られてる事を知りました。

 これはネジ止め式になっており、ネジの足の分だけ穴を開ければ事足ります。ネジは緩まない様にすれば良いだけで、その辺の事は、これまでの、DIYの経験で幾らでも対応できます。

 折角なので、明らかなる「蛇足」にはなりますが、こちらも取り付けてみよう、という事に。



 穴を開けるとは言え、ネジをきつく締める事によって周辺の革が痛んでしまうといけないので、同じような色の合皮で丸いクッションを準備。

 赤い矢印の所にキリで穴を開ければ取付できそうですのでやってみました。



しかし、キリが全然通りません。革って丈夫なんですね・・



そこで再びダイソーの革ポンチの出番です。



キリが通らなかった場所にポンチで穴を開けてみます。



この2mmのポンチで穴を開けました。


 ダイソーの2mmのポンチで、グリグリっとやると、割と速やかに穴が貫通しました。しかし、やはりポンチ本来の使い方じゃない気がしますw

 で、リング付き金具をネジで取り付けます。

ハンドメイド レザークラフト 小銭入れ



 ・・・とても簡単に取付完了!!w

 うん、完全にこっちの方法が正解でしたねw

 これなら本来のデザインをあまり大きく損ねることなく、しかも相当スマートに目的を果たせます。

 しかし、これらの経験から、徐々に革製品とか、それに使われる金具なんかを弄る楽しさというか、そんな物を感じました。

 そしてこの結果、また新たな金具が手元に残り、更にもう少し勉強してみますかね〜、となりました。


 思えば、こういう「何か良く判らないけど、とりあえずもっとやってみたい!」という感覚は実に久しぶりです。下手すると20〜30年ぶりとかの感覚でしょうか。


 こういう感覚を味合わせてくれた、この小銭入れとの出会いに感謝です。



 
 尚、この時に残った課題は、


 ・革ポンチで革に穴を開けるのが異常に大変。→たぶん、何かが間違ってるw


 ・革ポンチでの穴開けの際や、ハトメをはめる際の、カナヅチの音と振動が割りと問題になる感じかなー・・・


 ・楽しそうだけど、何をどうやって何から始めれば良いか皆目分からない。



 ・・・さて、これからどうなりますかね〜w


 しかしながら、こういう苦しい状況下で、楽しめる何かを発見出来た事はとてもありがたいことでした。



 






































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