レザークラフトに挑戦
No.8
2021.07.06

 菱目打ち機の検証 


 前回、迂闊な事をやってしまい、完成したばかりの、自作の菱目打ち機を壊しそうになってしまいました。

 幸いにも、応急処置程度の対処で充分にリカバリーできたので、それはそれで良かったのですが、どうしてそうなってしまったのか?を検証しておく事は重要です。

 今回はその検証です。



【目次】

 ・原因の再確認

 ・菱目打ち機に何が起こったのか?

 ・ついでに改善してみました!




 原因については前回の時点で解明済みですが、今後にも繋がっていく話なので、改めて確認しておきます。


 原因は2つ

 ・切れない革ポンチ。ダイソーで買ったものでした。

 ・柔らかすぎるゴムマットを下敷きにしてた事です。



 ダイソーで買った革ポンチの切れ味が悪い事は、ある意味で当然で、100円で大小2本入ってたりする様な安価な道具に文句を言っても仕方がありません。

ちなみに、これについては、後日、「研ぐ」という方法について検証します。


 革ポンチの切れ味が悪いのに、ゴムマットも柔らかかったので、菱目打ち機を使う前の段階で、金槌や木槌で叩いても、全く切れずに、手で握ってグリグリやったりしてた訳です。

原因は「切れない刃物だった」という事です。


 その後、ホームセンターで購入した、 「儀助」の素晴らしい切れ味に感動する事になったのだから、この時点で一つの答えは出ていた、という事ですね。



 もう一つの問題は、上でも触れてる通り、ゴムマットの問題でした。

 ゴムマットが柔らか過ぎて、 切れないポンチの刃先を柔軟に受け止めてしまっていた、という事です。

 こちらの問題は、途中で気が付いてレザークラフト用のゴムマットに変更した時点で、かなり改善効果を発揮したのですが、その時点では、まだ切れないポンチの怖さを理解していなかった為、両者の問題を複合させてしまった、というのが真相です。


 このゴムマットの固さについてですが、事件後も、しばらくレザークラフト用の硬いゴムマットを使用したのですが、結局は、革ポンチに限って言えば、100均のカッター・マットが正解だという結論に達し、現在に至ってます。


 このタイプの菱目打ち機で革ポンチを使う場合は、それくらいの固さのマットが必要だと思います。


 もしくは、よく切れる革ポンチを必要なサイズの数だけ用意する必要があります。


 (株)高儀の革ポンチは、この「よく切れる革ポンチ」ですので、最初からこのレベルの道具をちゃんと揃えるのが一番良いと思います。


 これで、原因究明は終了です。




 原因の究明と、今後の対処については話がまとまった訳ですが、今回の事で、菱目打ち機に何が起こったのか? どうすれば良かったのか? 今後どう対応するか?はまた別の話です。

 現実的な現象と対処は前回明らかになってますので、今回は理屈の部分を覚書という感じにまとめておいて、今後の糧にしようと思います。

 大前提として、全ての木製パーツを、ボンドで互いに接着していなかった点は、変形の原因の一つですが、そもそもボンドは最初から使わない方針だったのでそれは無視しますw



最初に思い描いていた、力の掛り方。これが間違いでしたw


 菱目打ち機の設計図を書いてた時点では、赤いハンドルを下に下げる事で、トグルクランプの取付板にも、下に向かって圧力が加わると思い込んでいたのです。

 その下に向かう力を、三角形(実際には台形ですがw)の金属製金具を伝わせて支柱で引き受けて、支柱が動こうとする方向に逆らう様に台座にボルトを打ち込んだつもりでした。

 頭の部分にしても、先端が下に向かおうとするので、後部は上に上がろうとする、と考えてのボルト位置でした。適当に位置決めしたのですが、ぼんやりとそんな事は考えてはいたのです。

 これらの考え方が全て最初から間違ってた、という事ですww



実際の力の伝わり方と板の動き方。


 しかし、実際には全然違った様ですw

 ドリルチャックに装着した道具は、ハンドルを下げると同時に素材をぶつかります。素材は何を下敷きにしてるにせよ、台座からの反発力を受けて、その力の衝突によって、素材に穴が開く訳です。

 従ってドリルチャックは、道具が素材とぶつかった時点から、今度は上に向かって動こうとし、トグルクランプ取付板も上に動こうとする訳です。

 三角形の金属金具は、力を受け止めるのではなく、引っ張り上げられて、弱い部分のネジが外れてしまいました。

 そして、頭の後部は、トグルクランプ部分が上に上がろうとするの受けて、下と後に向かってズレ動こうとして、現実の発生したズレを生じさせるに至ってしまった、という事です。台座と支柱の結合部分でも、想定とは異なる力が加わって歪みが生じてしまいました。




結果として、こういう具合に変形してしまいました。

 これをちゃんと想定出来ていれば、ボルトの取付位置は、完成品とは真逆にしていたでしょうし、三角金具は取り付けて無いか、あるいは全く異なる形状の金具を採用していたと思います。



今回の解決策。

 解決策としては、全てのボルトを外して、一旦、全てのパーツをばらしてしまい、元の角度に戻して組み立て直すのが基本だとは思いましたが、今回は見送りました。

 一度バラシて再度組立て直す際は、ボルト穴が拡大してしまってるでしょうから、今度こそボンドを併用しての接合が必要になります。

 しかし、ボンドを併用してガッツリ接合してしまうと、二度と分解は出来ませんので、それ以降に何かあった場合には、もう何も対処出来なくなって完全に詰みます。

 なので、将来的に、どうしてもバラす必要が発生した場合の、再組立て時までボンド使用は温存したいので、今回は分解を見送った、という事です。


 そしてそれらの理由から、今回は分解再組立てはせず、図の赤い部分にワッシャーを追加する事で、トグルクランプの角度のみを元の垂直に戻して対処を完了したのでした。




 で、対処を完了したので、ついでに、以前から懸案事項となっていた部分を改良してみることにしました。

 懸案事項とは、トグルクランプのシャフトが短過ぎるという点で、もともと付属してた高ナットを使って、ドリルチャックと高ナットの間に、両切りのボルトを噛ませれば良いのですが、良い感じの長さの両切りボルトなんて・・・


 意外にも簡単に手に入りましたw しかも長さ違いで2本。


 更に、同時に、もう少し長めの高ナットも入手。


 一応は探しましたが、結果的にどちらも近所のホームセンターで売ってましたww



2種類の両切りボルトと、2種類の高ナット。

 ボルトはどっちみちナットの中に格納されてしまうので、今回の用途としては、ボルトも高ナットも長い方が良いです。その分だけ長さ調整に幅が生まれる訳ですからね。

 従って、どちらも長い方を選択して装着。



短い方は補欠へw

 実際に装着してみた結果、余裕を見た上での実使用可能な範囲で、最短約3cm、最長で約7cmもの延長が可能となりました。高ナットとボルトを取外せば、最短3cmは0cmにまで短縮可能、とも言えますねw

 現実問題として、そこまで長さが異なる道具が無さそうですので、高ナットを取付けた状態で、一番短くしておいて丁度良いくらいな様です。


 早速、色々と見直してから、実際の穴開け作業を実施。

 使った革ポンチは、ダイソーの物よりもさらに切れ味の悪い、バネホック・セットに付属してた物ですが、全く何の問題も無しにサクっ!と綺麗に穴が開きました!


 やはり、革ポンチには、100均のカッターマットが最適な様ですw



 思わぬアクシデントによって中断した、初めてのレザークラフトによる小銭入れ作りが再開されましたw

 しかも、お陰での色んな問題が洗い出された上に、一応は解決した上での再開なので、ここでロスした時間やエネルギーは、必ず取り返せます!w

 次回からは再び、初めての小銭入れ作りの記録となります。