パソコン記
エピソード34
2015.04.18
 Mozilla Thundebird 



 これを書いてる時点での最新バージョンは、Ver 31.6.0 です。

 Thunderbirdは昔からあって、存在は知ってましたが使ったことはありませんでした。なにせ、OutlookExpressが非常に優秀で、なんの不満も無かったからです^^

 OutlookExpressを使わない人の間では、セキュリティに問題がある(まぁ実際に度々問題にはなったのですがw)とか、カスタマイズができないとかでThunderbird以外にも様々なメールソフトが使われてきたのですが、私はOutlookExpressだけでした。

 前回、長々とWindowsLiveメールのぶっちぎりのカスっぷりを愚痴ったのですが、そのお陰で、Thunderbirdという大変優秀なメールソフトに乗り換えることが出来た事は、とても大きな収穫でした。

 しかし・・・以前に思いっきり荒らされた経験があるので、今のこのサイトではなるべく汚い言葉は使わないよう心掛けてきたのですがねぇ・・・^^;

 ・・・つまり、それほどに被害が大きく、要するに激オコな訳ですハイw



 さて、では気を取り直して、Liveメール2012の何がダメで、Thundebirdの何が良いか?を、私の個人的な利用方法や環境の話ですよ、という大前提の下、簡単に紹介していきます。(ま、個人メモですがw)


 ★速さ=軽さ

 ハイ。 比較になりません。

 
ソフト自体が立ち上がる速度、小さな操作から大きな操作まで、全然違います。もちろん、同じ様に扱ってますが、Thunderbirdは今の所ですが、一回も誤動作もフリーズもありませんし、待たされてイライラすることもありません。(本当はこれが普通だと思うのですがね・・・)

 前回、私の場合、1万個以上のファイルの移動とかあり得るという話をチラっとしましたが、どういう状況でそういう事が起こるのか?というと、大量のメールをフォルダー分けして管理してる為、数年分のメールデータを、実社会上の状況変化に伴って、別のフォルダーに分けたり、あるいは統合したりすることがあるのです。

 例えばですが、A社の担当者からのメール、B社からのメールを分けてたけど、A社とB社が統合しちゃったり、あるいは、もう完全に廃業した取引先とかは、フォルダー分けしておく必要も無いので、そういうのをまとめとくフォルダーを作って放り込んだり。

 Liveメールの場合、基本的にそういう操作は諦めるか、何度もフリーズすることを覚悟した上で行うか、あるいは何日も、場合によっては1ヶ月以上掛けて、少しずつコツコツと作業してきました。

 ThunderBirdに乗り換えた当初に、このストレスの溜まる操作を敢えてやって見ましたが、今まで苦痛だったこれらの操作は、何の問題もなくサクっと完了。

 この、
本来であればごく当たり前の結果を、物凄く快適に感じてしまう程に、Liveメールには苦渋を飲まされて来た、という訳ですよ・・・

 ★操作感

 
ハッキリ言って、差があり過ぎます。

 
Liveメールあるあるですが、「フォルダが思い通りに並ばない」「新しいフォルダを作った場合、並び方が変わる時と変わらない時がある」「マウスをちょっと近づけただけで、望んでも無いのに速攻でフォルダが展開される」「検索等でフォルダを選択する際、小さなウィンドウ内に、子フォルダ全てが完全に展開されてて、目的のフォルダが見つけられない」などなど。もちろんこんなもんじゃありません。もう数え上げるとキリがないのです。

 これらは、ちょっと使えば直ぐに気付く不備なんですがねぇ・・・なんでこのままリリースされたのか、なんで幾つものバージョンUPを経ながらも修正されないのか・・。

 
Thunderbirdでは今の所、これらの問題は皆無。ええ。全くの皆無です。

 OutlookExpress信者だった私的に敢えて言うならば、かなり進化したOEというか、OEが持っていてLiveメールが持ってなかった良い部分、つまり、ユーザーが必要と感じる操作性や機能がちゃんと追求されてる、という感じです。

 ★迷惑メール

 前回も指摘したので細かいことは割愛しますが、
Liveメールの迷惑メール対策は、正直言って全く使い物になりません。いや、語弊がありますね。用意されてる機能はちゃんと働きます。

 ただ、それらの機能では、迷惑メールへの対策にはならない、という意味です。

 ThunderBirdの場合、最初に推奨されてる設定を行っただけですが、体感で99%くらいの迷惑メールを勝手に仕分けして迷惑メールフォルダに移動してくれてます。細かいルールを組むなんて面倒な作業もありません。しかも、
Liveメールの全く学習しない「学習機能」ではなく、明らかに学習する「学習機能」 が働いてますね。

 Liveメールを使ってた時は、迷惑メールの内、既に拒否ドメイン登録してるまんまのドメインで送られてきたメールくらいしか自動排除してくれなかったので、サブドメインが変更されたり、偽装されたメールは余裕ですり抜けてましたし、そのドメイン自体も業者はジャンジャン変更するので、もう全く役に立ってませんでした。

 
Liveメールのメッセージルール機能は、本来、受信したメールをあちこちのフォルダに振り分けるのが目的の機能なのですが、この機能を使って迷惑メールを削除することが可能です。

 ですがね・・・
そんなルールを毎回毎回作り続けるなんて不毛だと思うんです。これも実際に使ってれば速攻で気が付く不備だと思うんですけどね。

 
Thunderbirdの場合、メッセージルールは基本的にメールを振り分けるという本来の目的の為に使えてます。迷惑メールは勝手に判別してくれてます。

 ★バックアップ

 Liveメールの場合、実際問題として、私の環境ではバックアップはほぼ不可能でした。だけど完全にできない訳じゃありません。コツコツとマメにメッセージをエキスポートしていけば可能です。

 Thunderbirdの場合、全てのデータが一つのフォルダ内に管理されてるので、そのフォルダを丸ごとコピーすれば完了です。(ただし、ちょっとしたコツがあります。)

 実際にやってみましたが、作業自体は数分で完了します。

 ★信頼度

 LiveメールはmicrosoftのWindowsという世界最強ブランドです。それこそが私が我慢に我慢を重ねて使ってきた一番の理由です。

 誰が見ても不安定なソフト、誰でも気付くであろう不備への対処なんて簡単にやってくれるだろうという信頼があります。

 実際に、OSはWindowsを選択してる訳ですし。

 しかし、別件でちょっと書いたことがありますが、Office製品の不具合への対処といい、というか、Windows7の持ってる問題とか、今回のLiveメールの件とかね、ちょっと信頼を損ねる事象が目に付くのが心配です。

 一方で、Mozillaはどうか?と言うと、無料で高機能ソフトを世界中に提供し続けてくれてきた軍団ですから、自己責任という言葉が必ず付きまとう不安はありますが、逆に世界中の研究者の目から常に監視されてる分、世に送り出すソフトの完成度には拘りがあるのかも知れませんね。


 ★総評

 他にも有名なメールソフトがあるのは、昔から承知してますが、結局の所、何かあった場合に誰が責任をとるのか?という部分は大きいと思うのです。

 もちろん、具体的には例えmicrosoftであろうがmozillaであろうが、個別に責任なんてとりません。なんかあっても自己責任で〜というスタンスです。だって無料ですしね。

 なので、重要なのは開発してる組織の責任感というか態度だろう、という事になってくる訳です。

 ソフトの完成度で言えば、Liveメールは製品とは呼べない、どっかの誰かが適当に作って見ただけの、誰も動作検証も修正も行わない野良フリーソフトと変わりない出来栄えにも関わらず、microsoft社が公式に世界に送り出してるソフトです。

 一方で、Thunderbird Ver 31.6.0 は、開発集団の名誉に懸けて世界に送り出してるソフトです。

 完成度は、Thunderbird>>>|超えられない壁|>>>Liveメールです。

 MacからWindowsに乗り換えて今に至る私としては、WindowsVista以降のmicrosoft社の、OSを含む全てのソフトウェアへの責任感、開発に対する情熱、何よりも失敗した時の対応の鈍さが、非っ常〜に気になり、心配でなりません。

 Appleよりも、こういう点で優れてたのがmicrosoftの強みだったと思ってるので、その辺をちゃんと検証して、今後に生かして欲しいと思う今日この頃です。